12/01/25【MESSAGE】峰倉かずや先生よりメッセージをいただきました!!

新装版『WILD ADAPTER』第4巻発売を記念して、峰倉かずや先生より読者の皆様へのメッセージをいただきました!!

「WILD ADAPTER 04」-初出・2003年〜2005年-

WILD ADAPTER第4巻表紙
久保田と時任が離ればなれになる事が作中ではそこそこ多いのですが、この巻は連載中に読者さん達から相当叱られた記憶があります。
二人が一緒の所を見たいのに、何故離すのかと。
分かります、私も久保田と時任の濃い関係性を描きたいので。しかし物語としてそれを魅せるには、こういう形を取る方がより描き易かったりするのです。
その辺りは私の技術不足って事なので(最遊記でも何度か同じ過ちはしてるしな……懲りずに)、要勉強中でございます。叱られたのはそこだけじゃなくて、久保田の過去に女性を出してしまった事もなんですが。
ついでにメインのゲストキャラには冴えない中年サラリーマンを持って来た事で編集部からも叱られ、いやなんだかもう色々と難しいエピソードでした…。

────ですが、個人的には結構気に入っている巻だったりします。
この巻辺りからようやく、自分の中でこの漫画をどう描いていけばいいのかがハッキリしたというか……正しくは「開き直った」とでも言うべきか(苦笑)。

「言霊」というのがテーマになってはいますが、基本的にこの漫画は
言葉を口に出すのが怖い臆病者と、
言葉に囚われてしまった愚か者と、
言葉で誤摩化して生きる狡猾者と、
言葉を欲しがる未熟者と
そんな人間達のドラマです。

あ、そうだ。
巻末のショートコミックは、6巻のエピソードに繋がります。
彼らは1巻で久保田の傘下にいた出雲会年少組の面々です。
是非、現段階では最新刊の6巻までお付き合い頂ければと思います。