スカッと爽快、地方銀行女子ストーリー『銀行ガール 人口六千人の田舎町で、毎日営業やってます』
土地の立ち退き交渉から振り込め詐欺犯の逮捕まで、とにかく仕事に全力投球する五十嵐吟子の奮闘ぶりが共感を呼んでいます。
今回、著者の須崎正太郎先生より応援コメントが届きましたので、ぜひご一読ください!
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読者のみなさま、こんにちは。
このたび、エブリスタ小説大賞のお仕事部門を受賞し、メゾン文庫様から『銀行ガール 人口六千人の田舎町で、毎日営業やってます』を刊行しました、須崎正太郎と申します。
今回、担当さんから「作品の見どころを紹介してほしい」というお話をいただきました。
というわけで、作者の私がみずから『銀行ガール』の見どころを解説したいと思います。
1)元銀行員による銀行もの
自己紹介になりますが、作者は昔、銀行で働いておりました。
いろんな思い出があります。失敗談もあれば成功した経験もあり、細かい事務作業から大きな取引までいろんな業務に従事いたしました。
この『銀行ガール』は、そんな当時のことを思い出しながら執筆した作品です。
今作はフィクションですが、実体験を元にした知識やドラマもふんだんに取り入れております。
銀行員は普段、どんな仕事をしているの?
という問いかけから――
ぶっちゃけ銀行員の給料ってどれくらいなの?
という生々しい疑問にまで、アンサーを出している小説になります。
社会人の方はもちろん、いずれ社会に出る学生の方にとっても勉強になる作品だと思っています。
2)人口6000人の田舎町が舞台
今作の舞台は人口6000人の田舎町です。
若者は少なく、仕事もなく、中心部にある商店街はシャッターだらけ。人の流れは郊外にできたショッピングモールに奪われており、コーヒーを飲むにもカフェもなく、役所の喫茶コーナーがせいぜい。車道を歩けば、タヌキの死体が転がっている。
そんな田舎町でも―――
いやむしろ田舎町だからこそ、事件は次々と巻き起こります。
戦前からあるレトロな木造食堂のピンチ。
農家を買収しようとたくらむ実業家。
立ち退きに反対する頑固オヤジ。
お年寄りを騙す振り込め詐欺師。
人間関係がよくも悪くも濃密で、よく言えば友情、悪く言えばしがらみの多いこの町だからこそ起こる金融トラブル。
そんなトラブルを、主人公はどう解決していくのか。それも今作の見どころのひとつです。
3)地方で夢を追う主人公
主人公の名前は、五十嵐吟子(いがらし・ぎんこ)。
田舎町で育った彼女は「いつかは都会に出ていきたい、おしゃれなモデルとして脚光を浴びたい」と考えています。
しかし現実は厳しく、24歳になったいまでも、なかなか都会に出ていけない。
仕事が少ない田舎町では、数少ない安定した仕事だからと、選んだ仕事は銀行員。
けれども田舎の銀行は、イメージほど給料がいいわけでもなく、仕事のやり方もアナログで……。
「このまま、田舎で銀行員として一生を終えていいの? 都会に出ていって輝くのが、あたしの夢じゃなかったの?」
吟子は日々、焦り、悩み、苦悶しています。
目の前に起きる金融トラブルを解決するたびに、嫌でも突きつけられる現実。
この田舎町に未来はあるのか?
この町でずっとくすぶっていて、いいのか?
夢か現実か。
悩みながら、働く吟子。
彼女はやがて、ひとつの答えを出すのですが――
その答えが、どういうものか。
それは作品をお読みいただければと思います。
作者も地方の出身です。田舎で夢を追いかけることや、地方の苦しい現実を考えながら、吟子のドラマを作り上げていきました。悩む主人公の姿に、共感していただけたら幸いです。
作者の私による見どころ解説は以上です。
イラスト担当のtoi8さんが描いた表紙も麗しい『銀行ガール』。
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『銀行ガール 人口六千人の田舎町で、毎日営業やってます』
(著:須崎正太郎 イラスト:toi8)
融資から詐欺犯追跡まで、五十嵐吟子が解決します!

あらすじ&試し読みはこちら♪
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『銀行ガール 人口六千人の田舎町で、毎日営業やってます』が、1月19日の文化放送「豊永・小松・三上の真夜中のラジオ文芸部」で
紹介されました!
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