
繰り巫女あやかし夜噺
―とんとんからん、とんからん。
古都の玉繭神社にある機織り小屋で、今日も巫女・絹子は布を織る。
田舎の辺鄙な村から出てきた絹子は、社務所に住みながら、大学で非常勤講師として日本文化や機織りを教えている。
住処は大家が管理し、シロとクロという若者がいつも美味しい料理を作ってくれ、快適だ。
だが、その寮の住人の数も、どんなモノが住まうのかも、絹子は知らない―。
ある日、絹子は生徒から「神隠しに遭ったかも」と相談を受けて…。
古都を舞台に糸が舞う、あやかし謎解き噺。
©提灯あんこ/一迅社/日向夏/マイナビ出版